ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2022.2.8 14:29日々の出来事

谷本誠一呉市議がマスク拒否で飛行機を降ろされた。

リビングにいるときだけテレビをつけるけれど、
それも細切れだ。
冬期オリンピックの話題以外は、ほとんどが
オミクロン感染、マスク、ワクチン、
ワクチン、ワクチン、ワクチン!!!

いい加減、気づいたらどうだ?
ワクチン2回接種していたって感染する。
だったら、ワクチン打っても意味ないじゃん、
と思うのが普通だろう。
なぜ「3回目を急ぐ」という話になるのか。

マスクしていたって感染は蔓延する。
だったら、マスクって意味ないじゃん、
と思うのが普通だろう。
なぜ「子供にもマスクを」という話になるのか。

いったい、戦時中を批判していた人はどこ行った!?
日本人は何も変わっていない。

『戦中派不戦日記』を書いた山田風太郎は
日本の敗戦を知った翌日、
自身の虚脱感の、ほとんど反動のような怒りで
激烈な文章を綴っている。
その中の一節。

「なぜか?」
日本人はこういう疑問を起すことが稀である。まして、
「なぜこうなったのか?」という経過を分析し、徹底的に探究し、
そこから一法則を抽出することなど全然思いつかない。
考えて出来ないのではなく、全然そういう考え方に頭脳を向けない
のである。一口にいえば、浅薄なのである。上すべりなのである。
いい加減なのである。

コロナ報道を見るたびに、私はこの一節を思い出す。
お上がいうから、メディアがいうから、周りの目があるから、
マスクをする。
お上がいうから、メディアがいうから、周りの目があるから、
ワクチンを打つ。
おまけに、マスクやワクチンを打たない人を白い目で見て、
正義や道義の名のもとに「村八分」にしようとする。
「なぜこうなったのか」という経過を分析しないから、
いつまで経ってもマンボウが発出される。


反マスク、反ワクチンを掲げる谷本誠一呉市議が
AIR DO機に乗る際、マスクを拒否して離陸前に降ろされた。
機内の秩序を乱し、規律に違反する行為があれば
機長はその者を降機させることができる(航空法第73条4)。
しかし、マスクをしない人は、これをもって
移動の自由を制限されるのか。
あるいは思想信条の自由を侵害されるのか。
本来なら、ここはマスクの有効性について
問題にしなければならないところだ。
マスクが感染対策として有効でなければ、
しても意味がない。
「周りがマスクしているんだから、あなたもしなさい」
では、何の説得力もない。
にもかかわらず、日本人はそこを考えない。
あろうことか、
「不安を与えたのだから降機は当たり前」
「迷惑かけていることがわからないのか」
などと非難する。

本質を問わない。
すべては「空気」で決まる。
浅薄であり、上すべり。そして、あまりにいい加減である。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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